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2010年07月 アーカイブ

中国のはなし

いま、日本で売られているデジタル・ウォッチを見ていると、この種の製品にとってもはや日本市場は飽和状態です。


メーカーは、すでにデジタル・ウォッチを購入している消費者に、さらに3個、4個と再購入させねばならない状況にあることが手にとるようにわかります。


というのはこれらのデジタル・ウォッチは、従来のものに対して付加価値を加えるために、やたらに機能を増やしボタンだらけとなりつつあるのですが、1個の単価はきわめて安く、市場に叩き売り同然に氾濫しています。


そもそも、いくら日本人が国際化したからといって、同時に世界中の時間が12個所もわかる必要はないのですが、デジタル・ウォッチに限らず、その種のナンセンスなテクノロジーを駆使した製品がいまの日本市場にはむやみにあふれています。


こうした現象を、私はテクノ・デカダンスと呼びます。


しかし、このテクノ・デカダンスを解消するための特効薬は新たな市場の開拓以外にありません。


単純な話ですが、まだその種の製品を持っておらず、それを買ってくれる人があれば、こうした問題は簡単に解決するはずです。

中国のはなし 2

中国には10億人もの人口があります。


もし、中国が本格的に近代化に乗り出すのなら、そこに資本を投資して、新しい市場を開拓すれば、非常に大きなインパクトがあるのではないか、とは誰でも考えるところです。


10億のマーケットで、その全員が時計を1個ずつ買ってくれたら、デジタル・ウォッチ業界も、ナンセンスな技術開発に苦しむ必要はないのです。


日本の財界のみならず、世界のビッグ・ビジネスが中国の潜在的なマーケットにターゲットを定め、さまざまな形で中国上陸作戦を模索しているのも、市場原理からいって、当然といえば当然の話です。


しかし、今後の30年を展望すると、中国の10億のマーケットが怒濤のように近代化し、それが世界経済を牽引していくということは、あり得ないように思われます。


とりあえず第三世界の中でも、世界経済を牽引する新しい市場は非共産国です。


東南アジアやラテン・アメリカのほうにより高い可能性があるようです。


どうも、バラ色の可能性に満ちた中国の10億の市場というのは、いまのところ幻想に終わる可能性が高いです。

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