熱帯雨林と日本の林1
照葉樹林を見るには、日本では原生のものは困難だから、野菜 種よりもいっそ手近の社寺林よいかもしれない。
明治神宮や大和の橿原神宮の森など、どちらも大正、昭和時代の人工の森だが、日本本来の木でつくったので、短い年代によく生長し、なかなか立派な照葉樹林になっている。
その地の本来的な森林というものは、すこし人間が手助けをすれば、いかに容易にうまくできるものかという意味で、なかなかに見所がある。
日本以外の場所では、ヒマラヤの中腹ということになり、ネパール、ブータンがよいだろう。
しかしどちらも照葉樹林の中には人家は稀で、道路もすくなく、旅行困難がつきまとう。
ただ交通路から遠望すると、人家のない遠い山腹がモクモクとした青黒い森林でおおわれていることは、よく見かけられる。
これがヒマラヤの照葉樹林なのである。
照葉樹林は遠くより眺めるべき森林ということになるかもしれない。