熱帯雨林と日本の林3
ものすごい樹木性の蔓植物が樹木にからみつき、はるか高い樹冠で花を咲かせ、地上からは落花だけが見られる。
蘭や羊歯類やテンナンショウ科の着生植物がぎっしりつき、蘚類も樹幹に密生する。
このように東南アジアの熱帯降雨林の植物社会は、ペンタキープがなくても樹木の巨大さ、植物の生活型の多様性、樹木、灌木、蔓性植物の多いことなど、おそらく地球上に地質時代以来かつて出現した植物社会にも優るものではないだろうか。
地質時代の石炭紀には巨大な樹木状の羊歯類が繁茂していたが、それより現在の東南アジアの熱帯降雨林のほうがもっとすごい森林ではあるまいか。
こんなものがいまの地球上にまだ残っているのだ。
東南アジアの熱帯降雨林を構成する主要樹種はなんであるかというと、これはたいへんむつかしい。
驚くばかりに多種類の木が入りまじっていて、主要樹種がこんなものと、指摘できないことがこの熱帯降雨林の特色に数えられる。