熱帯雨林と日本の林4
そうはいっても、野菜 種だけでなくおのずから特色を示す樹種というものはいくらかある。
その筆頭はフタバガキ(二羽柿)科という科の樹木である。
日本ではラワン材とよばれる南洋から輸入される材木は、このフタバガキ科の材木である。
マレーシアやボルネオのラワン材をとる森林へ行くと、五〇メートルもある直幹で下肢もなく、太い棒のようになったラワン材の原木が立っている。
ところが同じ木は近くにめったになく、ポツン、ポツンとあるだけである。
だからラワンの木を切り出すには、森林の中であちこち伐採するが、その時はほかの木もいためてしまう。
貯木場へ行くと、ラワンの木といっても種の単位にすると、一五本中に一〇種くらいあるといった具合である。
ラワン材となるフタバガキ科の樹木は東南アジア中心だが、インド方面に分布したのが沙羅(双樹)の木となり、これはインド平野や低ヒマラヤでは純林が出てくる。